ベガハウス代表の八幡が、貰い物の火鉢を使ってみたところ想像以上に良かったということでした。
しかし、部屋に対してその火鉢は大きすぎました。炭火を使う楽しさを、今の暮らし、今の住まいで楽しむための
ちょうどいい火鉢が欲しいと思ったのが、オリジナルの「箱火鉢・箱膳」づくりの始まりでした。
八幡「日本古来の暮らしの道具、火鉢を使ってみて本当に良かった。
感激して、ベガハウスの家でも楽しめる火鉢が欲しいと思いました。
火鉢は、炭火に手をかざすだけでも楽しいのですが、鍋をつついたり餅を焼いたり、食べる楽しさも格別です。
ですから、箱火鉢に合った小卓子も欲しい。そんな思い付きで、箱火鉢と箱膳を一緒につくってはどうかと考えました。
ベガハウスは和室をプランに組み入れることが多いし、床座のリビングも定番になっていますから、
きっとお客さまにもおすすめできるにちがいないと思い至って、デザイナーの村澤さんに相談しました」
村澤「八幡さんの自宅で火鉢のあったかさと美味しさを体験して、これはいい! と実感しました。
火鉢も箱膳も、今の暮らしの必需品ではありませんが、だからこそのつくり甲斐や使う喜びがあるものだともいえます。
火鉢も箱膳もデザインしたことはありませんが、いいものが出来そうだという予感のようなものがありました。
そして、これをつくるパートナーメーカーは境木工しかないと、すぐに境さんに連絡をとりました」
境「当社が桐ダンスや民芸家具、指物家具を手がけていて、どんな技術やノウハウを持っているか、
よく理解していただいているので声をかけていただきましたが、小火鉢や銅板を扱う経験もあって、
今回はすぐに箱火鉢の試作に取り掛かることができました」
しかし、部屋に対してその火鉢は大きすぎました。炭火を使う楽しさを、今の暮らし、今の住まいで楽しむための
ちょうどいい火鉢が欲しいと思ったのが、オリジナルの「箱火鉢・箱膳」づくりの始まりでした。
八幡「日本古来の暮らしの道具、火鉢を使ってみて本当に良かった。
感激して、ベガハウスの家でも楽しめる火鉢が欲しいと思いました。
火鉢は、炭火に手をかざすだけでも楽しいのですが、鍋をつついたり餅を焼いたり、食べる楽しさも格別です。
ですから、箱火鉢に合った小卓子も欲しい。そんな思い付きで、箱火鉢と箱膳を一緒につくってはどうかと考えました。
ベガハウスは和室をプランに組み入れることが多いし、床座のリビングも定番になっていますから、
きっとお客さまにもおすすめできるにちがいないと思い至って、デザイナーの村澤さんに相談しました」
村澤「八幡さんの自宅で火鉢のあったかさと美味しさを体験して、これはいい! と実感しました。
火鉢も箱膳も、今の暮らしの必需品ではありませんが、だからこそのつくり甲斐や使う喜びがあるものだともいえます。
火鉢も箱膳もデザインしたことはありませんが、いいものが出来そうだという予感のようなものがありました。
そして、これをつくるパートナーメーカーは境木工しかないと、すぐに境さんに連絡をとりました」
境「当社が桐ダンスや民芸家具、指物家具を手がけていて、どんな技術やノウハウを持っているか、
よく理解していただいているので声をかけていただきましたが、小火鉢や銅板を扱う経験もあって、
今回はすぐに箱火鉢の試作に取り掛かることができました」
村澤「八幡さんから話を聞いて、和モダンな火鉢をデザインするんだということはストンと受け入れることができました。
今の時代の空間に合ったデザインやサイズにするために、古来から受け継がれてきた『美しい寸法』はきちんと押さえておこうと、
改めて会席膳が方尺二(約36cm)だったり椀の標準サイズが四寸(12cm)だということを目や手で確かめて取り掛かりました」
境「箱火鉢は、本体が桐で、天板がけやき。これを神代色で仕上げることにして、試作はトントン拍子で進みましたね。
実際にしばらくの間、八幡さんに使ってもらい、改良ポイントもはっきりして、うまい具合に進んだと思います。
難航したのは、箱膳の方でしたね」
村澤「もともとの箱膳は、毎日の食事のためのものでしたが、今回つくろうとしたのは、
箱火鉢ができて、それを楽しむためにお膳もつくろうということでした。
ですから伝統的な上蓋式の箱ではなく、引き出しの中に食器を収めるなどのアレンジを施したものを考えました。
そして、火鉢の蓋を天板にする小卓子の脚部を箱膳に組み入れました。この発想を形にするのが難しかった。
強度と意匠性を満たし、簡易で実用的で合理的な収まりを一から考えることになりましたからね。
試行錯誤の末に、ベガハウス、境木工との連携で良いものになったという手応えを感じます」
八幡「いい家をつくることは手段であって、住まい手にとっての本当の価値は、
そこでどんな暮らしが営まれるのかだと思います。昔のものごとに縛られるわけではありませんが、
受け継がれてきた道具には、道が記されていると思います。華道、書道、香道の道具には、
その道が追求してきた文化のエッセンスが凝縮されています。
火鉢というのは、茶道においてはもてなしの最高の道具とされているようです。
このもてなしの心や文化に通じるものが、日常の暮らしの中に息づく、
そんな道具が股旅社中のワークショップでつくることができたらいいな、と考えます」
完成した箱火鉢・箱膳を囲んで、デザイナーの村澤、ベガハウスの八幡、境木工の境に語ってもらいました。
第2話では、箱火鉢・箱膳の物としての物語をお伝えする予定です。
今の時代の空間に合ったデザインやサイズにするために、古来から受け継がれてきた『美しい寸法』はきちんと押さえておこうと、
改めて会席膳が方尺二(約36cm)だったり椀の標準サイズが四寸(12cm)だということを目や手で確かめて取り掛かりました」
境「箱火鉢は、本体が桐で、天板がけやき。これを神代色で仕上げることにして、試作はトントン拍子で進みましたね。
実際にしばらくの間、八幡さんに使ってもらい、改良ポイントもはっきりして、うまい具合に進んだと思います。
難航したのは、箱膳の方でしたね」
村澤「もともとの箱膳は、毎日の食事のためのものでしたが、今回つくろうとしたのは、
箱火鉢ができて、それを楽しむためにお膳もつくろうということでした。
ですから伝統的な上蓋式の箱ではなく、引き出しの中に食器を収めるなどのアレンジを施したものを考えました。
そして、火鉢の蓋を天板にする小卓子の脚部を箱膳に組み入れました。この発想を形にするのが難しかった。
強度と意匠性を満たし、簡易で実用的で合理的な収まりを一から考えることになりましたからね。
試行錯誤の末に、ベガハウス、境木工との連携で良いものになったという手応えを感じます」
八幡「いい家をつくることは手段であって、住まい手にとっての本当の価値は、
そこでどんな暮らしが営まれるのかだと思います。昔のものごとに縛られるわけではありませんが、
受け継がれてきた道具には、道が記されていると思います。華道、書道、香道の道具には、
その道が追求してきた文化のエッセンスが凝縮されています。
火鉢というのは、茶道においてはもてなしの最高の道具とされているようです。
このもてなしの心や文化に通じるものが、日常の暮らしの中に息づく、
そんな道具が股旅社中のワークショップでつくることができたらいいな、と考えます」
完成した箱火鉢・箱膳を囲んで、デザイナーの村澤、ベガハウスの八幡、境木工の境に語ってもらいました。
第2話では、箱火鉢・箱膳の物としての物語をお伝えする予定です。